目次
はじめに
客先常駐SIerとして20年近く働いてきたので良くわかることがあります。
それは、本当に可哀想な若手SEが沢山アサインされていることです。
これからお話する内容にについて一つでも当てはまる人がいたら、真っ先に転職した方が良いでしょう。
そんなとても可哀想な若手SEについて説明したいと思います。
同じ会社の人がいない
これはもうひどいですね。
ブラック企業の典型とも言えるでしょう。
入社してすぐに客先に放り込むような会社は絶対にあなたをただの道具としかみていません。
普通、入社後は同期と共に研修を数ヶ月受け、その後に先輩社員がいる職場にアサインされるものです。
そこで先輩から色々学び、技術屋として成長していくわけです。
これが王道のルートとなりますが、
しかし、それらの工程を全て省略してイキナリ客先に放り込むような会社は、社員を一から育て上げる気持ちが全くなく、利益だけを優先して新入社員を雇い入れているような会社です。
こういう会社、実は本当に多いんですよ。
新入社員は残念ながら何も社会について知りません。
だから、客先常駐について特に何も疑問も持たず、ただ一生懸命に働いて、そして最終的には体調を崩し会社を辞めていくわけです。
そりゃそうですよ。
誰でも最初は何もわからないんです。
それを丁寧に教えてもらえもせず、また相談できる人も身近にいないわけですから、そりゃあ精神的に参ってしまいますよ。
私はそんな人達を何人も見ています。
新入社員は自分達が雑に扱われていることにすら気づかない事が多いのです。
それを良いことに、乱暴に新入社員を扱う会社が実際に存在するわけです。
もしこれを読んで自分が該当しているようなら、今すぐその会社とは縁を切りましょう。
時間が経てば経つほど、あなたの市場価値は下がっていきますよ。
それ以前に体調を崩す可能性だってあるわけです。
ちなみに私の肌感覚ですが、客先常駐でも自社の社員だけで20名以上いるような客先ならまだ働いても良いと思います。
でもそれ以下ならば転職した方が良いでしょう。
理由は後述します。
上司がいない客先常駐
これも悲惨ですね。
ここでいう上司とはただの先輩社員を指すのではありません。
通年を通してあなたをしっかり評価し、給料に反映させてくれる上司のことを指します。
こういう上司がいるといないとでは、今後のあなたの昇級に大きく影響してきます。
SEは営業と違い、成果を数値で評価しにくい世界です。
そのため、あなたがどんなに自分の頑張りをアピールしても、残念ながら現場を見ていない上司には全く伝わりません。
むしろ客先からの評価や、売上だけで評価されてしまうことになります。
ここで新入社員や若手がお客様から高評価をもらえると思いますか?
売上を上げることが出来ますか?
絶対に無理でしょう。
だから評価されません。
でも実際にこれが現実です。
先ほど客先でも自社の社員が20名以上いるところならまだ働けると言いましたが、これぐらいの規模になれば、必ず上司が常駐しているはずです。
売上もそれなりにあるはずです。
このぐらいの規模になって、ようやく正当に評価してくれる環境が整っていると言えるでしょう。
そうでないならば、今すぐその会社とはgood-byeしましょう
それが結果的にあなたのためになります。
PMになれない
客先常駐SIerとしてアサインされた時点で、技術は諦めましょう。
新しい技術を使っての開発なんて、まずありえません。
となると、目指す先はプロジェクトマネージャーです。
通称PMです。
さて、自社の社員でPMいますか?
20名以上の大所帯で客先にいるならば、当然PMは何人もいると思いますが、そうでない場合は既にキャリアアップの機会を閉ざされている職場と言えます。
腐ったSEに高齢者が多いのはこれが理由です。
言われたことしかできない使えないSEになる道以外ありません。
目指すべきところが無いのであれば、今すぐ転職した方が良いです。
孫請けとして常駐している
はい!この時点で上流工程に携わる機会を失っています。
要件定義は100パーセントできません。
せいぜい外部設計からでしょう。
もしコンサルを目指しているなら、入った会社を間違えています。
さらに、ひ孫で常駐なんて論外です。
もはやただの兵隊としてアサインされているだけです。
なんのスキルも身につきません。
この記事を読んでいる人ならば既にお気付きかと思いますが、SIerの世界は所詮ゼネコン操業です。
そのため、スキルアップを目的としているのであれば、どれだけ元請けとして仕事が受注できるかにかかっています。
まあ、元請けなんて大手SIer企業以外は難しいのが現状ですけどね。
例えば、IBMや富士通、NTTデータとかですね。
売り上げが1000億もない企業での元請けは正直難しいです。
大手でなくても、特別な技術を持っている会社ならば元請けも可能ですけどね。
元請けは直にエンドユーザーと会話が出来ますから、それだけでその業界について詳しくなれる機会があることになります。
この差はとても大きいです。
もしあなたが孫請けで、それでもコンサルやより高度な技術で提案していけるようなキャリアップを望んでいるのであれば、今すぐ身の振り方を考えるべきです。
最後に
如何でしたか。
自分の成長や夢を持ってシステム屋になっているのであれば、上述した内容の一つでも該当している場合は今すぐ転職しましょう。
客先常駐SIerなんて、所詮99パーセントのSEが使い捨てになる運命なんです。
後から後悔しないためにも今すぐ行動しましょう。
自ら行動しないと環境は好転しませんよ。
それでは健闘を祈ります。